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15- D- 0902
201 6 年 2 月 8 日
株式会社日本格付研究所(J C R)は、以下のとおり信用格付の結果を公表します。
東邦亜鉛株式会社
(証券コード:5707)【変更】
長期発行体格付 BBB+ → BBB
格付の見通し 安定的
■ 格付事由
(1) 亜鉛、鉛を主力製品とする非鉄製錬大手。製錬事業のほか、電子部材事業や環境・リサイクル事業なども
手掛ける。また、10 年に完全子会社化した豪州 C BH 社で 2 か所の亜鉛・鉛鉱山(エンデバー、ラスプ)
を操業しており、他の非鉄製錬大手に比べて資源事業のウエートが高い。
(2) 亜鉛、鉛の市況は 15年後半から想定外の急落となり、足元では約6年半ぶりの安値となった。国内需要
の減退によって亜鉛の販売量が伸び悩んでいることもあり、16/ 3 期業績予想は 2 度目の下方修正を余儀
なくされた。また、亜鉛、鉛の市況回復には時間を要する公算が大きいことから、16/ 3 期第 3 四半期決
算において 2 か所の鉱山で計152 億円の減損損失を計上した。この結果、16/ 3 期第 3 四半期の親会社株
主に帰属する当期純利益は 183 億円の赤字となり、自己資本が約 3 割毀損した。当面の収益低下に加えて
財務構成が大幅に悪化したことから、格付を 1 ノッチ引き下げた。ただ、収益、財務とも悪化に歯止めが
かかりつつあることから、格付の見通しは安定的とした。
(3) 16/ 3 期は経常損失 20 億円(前期比 75 億円悪化)と 6 期ぶりの赤字となる見込みである。17/ 3 期以降は
償却負担が軽減されることに加え、収益改善に向けた様々な対策を講じていく予定である。しかし、世界
的に資源価格が低下する中で亜鉛、鉛の市況が短期間で急回復することは見込みにくい。もう一段の市況
低下のリスクも残ることから、今後の業績動向を注視していく。
(4) 16/ 3 期第 3 四半期末の自己資本比率 34. 0%(15/ 3 期末 42. 5%)、デットエクイティレシオ 1. 4 倍(同 1.0
倍)など財務諸指標は大幅に悪化した。当社の収益構造は外部環境の影響を受けやすいことから、収益変
動に対するバッファーとして自己資本の充実を早期に図ることが課題である。
(担当)古川 聖治・水川 雅義 ■ 格付対象
発行体:東邦亜鉛株式会社
【変更】
対象 格付 見通し
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格付提供方針に基づくその他開示事項
1. 信用格付を付与した年月日:2016 年 2 月 8 日
2. 信用格付の付与について代表して責任を有する者:島田 卓郎
主任格付アナリスト:古川 聖治
3. 評価の前提・等級基準:
評価の前提および等級基準は、J C R のホームページ(http:/ / www. jcr. co. jp)の「格付方針等」に「信用格付の種類
と記号の定義」(2014 年 1 月 6 日)として掲載している。
4. 信用格付の付与にかかる方法の概要:
本 件 信 用 格 付の 付 与 にか か る方 法 の 概 要 は、 J C R の ホ ー ムペ ー ジ ( http:/ / www. jcr. co. jp) の 「 格 付 方針 等 」 に 、
「コーポレート等の信用格付方法」(2014 年 11 月 7 日)、「非鉄金属」(2011 年 7 月 13 日)として掲載している。
5. 格付関係者:
(発行体・債務者等) 東邦亜鉛株式会社
6. 本件信用格付の前提・意義・限界:
本件信用格付は、格付対象となる債務について約定通り履行される確実性の程度を等級をもって示すものである。
本件信用格付は、債務履行の確実性の程度に関しての J C R の現時点での総合的な意見の表明であり、当該確実性
の程度を完全に表示しているものではない。また、本件信用格付は、デフォルト率や損失の程度を予想するもので
はない。本件信用格付の評価の対象には、価格変動リスクや市場流動性リスクなど、債務履行の確実性の程度以外
の事項は含まれない。
本件信用格付は、格付対象の発行体の業績、規制などを含む業界環境などの変化に伴い見直され、変動する。ま
た、本件信用格付の付与にあたり利用した情報は、J C R が格付対象の発行体および正確で信頼すべき情報源から入
手したものであるが、当該情報には、人為的、機械的またはその他の理由により誤りが存在する可能性がある。
7. 本件信用格付に利用した主要な情報の概要および提供者:
・ 格付関係者が提供した監査済財務諸表
・ 格付関係者が提供した業績、経営方針などに関する資料および説明
8. 利用した主要な情報の品質を確保するために講じられた措置の概要:
J C R は、信用格付の審査の基礎をなす情報の品質確保についての方針を定めている。本件信用格付においては、
独立監査人による監査、発行体もしくは中立的な機関による対外公表、または担当格付アナリストによる検証など、
当該方針が求める要件を満たした情報を、審査の基礎をなす情報として利用した。
9. J C R に対して直近 1 年以内に講じられた監督上の措置:なし
■留意事項
本文書に記載された情報は、J C Rが、発行体および正確で信頼すべき情報源から入手したものです。ただし、当該情報には、人為的、機械的、また
はその他の事由による誤りが存在する可能性があります。したがって、J C Rは、明示的であると黙示的であるとを問わず、当該情報の正確性、結果、
的確性、適時性、完全性、市場性、特定の目的への適合性について、一切表明保証するものではなく、また、J C Rは、当該情報の誤り、遺漏、また
は当該情報を使用した結果について、一切責任を負いません。J C R は、いかなる状況においても、当該情報のあらゆる使用から生じうる、機会損失、
金銭的損失を含むあらゆる種類の、特別損害、間接損害、付随的損害、派生的損害について、契約責任、不法行為責任、無過失責任その他責任原因
のいかんを問わず、また、当該損害が予見可能であると予見不可能であるとを問わず、一切責任を負いません。また、J C Rの格付は意見の表明であ
って、事実の表明ではなく、信用リスクの判断や個別の債券、コマーシャルペーパー等の購入、売却、保有の意思決定に関して何らの推奨をするも
のでもありません。J C Rの格付は、情報の変更、情報の不足その他の事由により変更、中断、または撤回されることがあります。格付は原則として
発行体より手数料をいただいて行っております。J C Rの格付データを含め、本文書に係る一切の権利は、J C Rが保有しています。J C Rの格付データ
を含め、本文書の一部または全部を問わず、J C R に無断で複製、翻案、改変等をすることは禁じられています。
■NR S R O 登録状況
J C R は、米国証券取引委員会の定める NRSRO(Nationally Recognized Statistical Rating O rganization)の 5 つの信用格付クラスのうち、以下の 4 クラ
スに登録しています。(1)金融機関、ブローカー・ディーラー、(2)保険会社、(3)一般事業法人、(4)政府・地方自治体。米国証券取引委員会規則
17g-7(a)項に基づく開示の対象となる場合、当該開示はJ C Rのホームページの“ Rating Information” (http: / / www. jcr. co. jp/ english/ top_cont/ rat_info01. php) に掲載されるニュースリリースに添付しています。
■ 本件に関するお問い合わせ先